台湾の治安【2026年最新】本当に安全?危険エリア・注意すべき犯罪・安全対策まで徹底解説
台湾は「アジアで最も旅行しやすい国のひとつ」として、世界中から観光客が集まる人気の旅行先です。
親日的な国民性・おいしいグルメ・歴史的な観光スポット・便利な公共交通機関など、多くの魅力を持つ台湾ですが、「実際のところ治安はどうなの?」と気になる方も多いでしょう。
2025年12月に台北で無差別傷害事件が発生したことで、不安を感じて旅行を再検討した方もいるかもしれません。また「台湾有事」という言葉がメディアで取り上げられる機会が増えたことで、軍事・地政学的な安全性を心配する方もいます。
この記事では、2026年3月時点の最新情報をもとに台湾の治安状況を多角的に解説します。
全体的な安全性の評価から、危険なエリア・観光客に多い犯罪・具体的な安全対策まで、旅行前に知っておくべき情報をすべて網羅しています。
台湾の治安は総合的に「良好」と評価されている
まず結論から言えば、台湾は世界的な基準で見ても治安の良い国のひとつです。
英国のシンクタンク「経済平和研究所(IEP)」が毎年発表する「世界平和度指数(Global Peace Index)」の2025年版では、台湾は163カ国中40位にランクインしています。
アジア地域の中では日本・シンガポールに次ぐ上位の安全性を誇っており、タイ・フィリピン・インドネシア・ベトナムなど東南アジア各国と比較しても安全性の高さが際立っています。
2024年の統計では台湾全土で報告された殺人事件は年間135件、強盗は82件と非常に少なく、暴力犯罪に巻き込まれるリスクは日本とほぼ同等かそれ以下の水準です。
特にここ20年で台湾の犯罪件数は大幅に減少しており、現在では2000年代初頭の10分の1程度にまで下がっているとも報告されています。
2026年3月時点で、日本外務省が発表している台湾への危険情報レベルは「レベル1(十分注意してください)」です。
これは渡航中止を勧告するような段階ではなく、一般的な海外旅行で常識的な注意を払えば旅行できるレベルとして認識してください。
台湾の治安が良いとされる主な理由
台湾が治安の良い国として知られている背景には、いくつかの構造的な理由があります。
法律が厳格で遵守意識が高い
台湾の法律は犯罪に対する罰則が重く設定されており、社会全体として法を守る文化が根付いています。
「ルールを守ることが当然」という意識が社会に広く浸透しており、軽犯罪も含めて法を犯すことへの心理的ハードルが高い傾向があります。
監視カメラが多く、警察のプレゼンスが高い
台湾の都市部では街中に監視カメラが多数設置されており、犯罪の抑止力として機能しています。
特に台北市内の繁華街・主要観光地・MRT駅周辺には警察のパトロールが定期的に行われており、安心感があります。
親日感情が強く、日本人旅行者が標的になりにくい
台湾は世界でも有数の親日国であり、日本人旅行者に対して友好的な対応をしてくれる人が多い傾向があります。
道に迷った際に地元の方が親切に案内してくれた、落とし物が返ってきたというポジティブな体験談は日本人旅行者の間で非常に多く聞かれます。
台湾旅行で注意すべき犯罪・トラブルの実態
台湾の治安は全体的に良好ですが、「安全だから何も心配しなくてよい」わけではありません。
観光客が巻き込まれやすいトラブルは実際に発生しており、2025年の段階でも日本台湾交流協会が公式サイトで注意喚起を行っています。
スリ・置き引き
台湾で観光客が最も多く被害を受けるのがスリ・置き引きです。
2025年1月から8月上旬までに台北市・新北市で日本人旅行客の窃盗被害が計16件確認されたとして、日本台湾交流協会が注意喚起を発しました。
被害が多く確認されている場所は以下の通りです。
- 九份(新北市):坂道・階段が多く、混雑した細い路地でバッグを後ろに回すと特に狙われやすい
- 永康街(台北市):飲食店・カフェが集まる人気エリアで、テーブルやイスへの置き引きが発生
- 台北MRT中山駅周辺:地下街・ショッピングエリアで混雑時の窃盗被害
- 士林夜市・各地の夜市:人混みに紛れたスリが多発。食べ歩き中の財布の扱いに注意
- 台北駅周辺:バスターミナル・地下街・大型駅構内での置き引き
スリ対策としては、貴重品をリュックの前ポケットや体の前面のポーチに入れる・ファスナー付きのバッグを使用する・席を離れる際は必ず荷物を持って移動する、などを徹底してください。
詐欺(日本語話しかけ型・ぼったくり)
台湾では観光客を狙った詐欺の発生件数が比較的多く、2025年のデータでは1日あたり平均336件の詐欺が通報されています。
旅行者が遭遇しやすい詐欺の手口には以下があります。
- 日本語で話しかけてくる詐欺:「〇〇の近くに案内します」「おいしいお茶の店を知っています」などと日本語で親しげに話しかけてきて、高額な店に連れて行かれてお金を請求されるパターン。警戒心を解くために流暢な日本語を使う場合がある
- タクシーのぼったくり:メーターを使わずに「定額」と称して高額な料金を請求される。台湾公認のタクシー(イエローキャブ)・Uberなど信頼できる手段を使い、乗車前にメーターを確認することが重要
- フォトスキャム:観光スポットで写真を撮ってもらい、後で高額なチップを要求される
- 偽の観光案内・ツアー:正規の観光地とは異なる場所に連れて行き、高額な商品・料金を請求される
観光地で知らない人に突然日本語で話しかけられ、ツアーや飲食店を勧められた場合は毅然と断るようにしてください。
交通事故
台湾の街中ではバイク(機車)の通行量が非常に多く、交通事故のリスクは日本より高いです。
特に台北・高雄・台中などの都市部では、横断歩道でも信号無視のバイクが通過することがあります。
青信号でも左右を確認してから横断する習慣をつけてください。
また台湾は日本と逆の右側通行です。日本と逆方向から車・バイクが来るため、道路横断時に日本の感覚で左右確認だけをすると危険です。
食べ物・衛生面のトラブル
台湾の屋台料理・夜市グルメは衛生的に管理されていることが多いですが、場所や季節によっては食中毒のリスクがゼロではありません。
特に夏場(6〜9月)は高温多湿の気候により食材が傷みやすく、長時間置かれた食品の摂取には注意が必要です。
お腹が弱い方は、衛生管理がしっかりしているレストランや大手チェーンを積極的に活用してください。
自然災害(地震・台風)
台湾は地震が多い地域であり、日本と同様に地震リスクが高い国のひとつです。
2024年4月には台湾東部(花蓮)でマグニチュード7.2の大規模地震が発生し、建物倒壊・崩落による死傷者が出ました。
台湾旅行中に地震が発生した際は、日本の地震対応と同様に丈夫な机・テーブルの下に避難し、揺れが収まってから安全を確認して行動してください。
また台湾は台風の進路にあたることが多く、7月〜10月の台風シーズンには台風による交通機関の運休・観光地閉鎖が発生することがあります。
旅行前・旅行中に気象情報を確認し、台風接近時は無理な外出を控えてください。
台湾の危険エリア・注意すべき場所
台湾全体の治安は良好ですが、特定のエリアでは注意が必要な場所も存在します。
万華(ワンファ)地区・龍山寺周辺【台北で最も注意が必要なエリア】
台北市の万華(萬華)地区は、台北の中でも歴史が古く、龍山寺・華西街観光夜市・廣州街夜市などが集まるエリアです。
観光スポットとして人気がある一方、台北市内で最も治安が安定していないエリアとして現地でも知られており、スリ・ひったくり・置き引きが他エリアに比べて多く報告されています。
特に注意が必要な場所を以下に挙げます。
- 華西街観光夜市:かつてのナイトライフ・歓楽街の面影が残る夜市。夜間は人通りが少なくなるエリアもあるため、グループで行動することを推奨
- 龍山寺周辺公園:日中は参拝客で賑わうが、一部のホームレス・薬物使用者が集まるエリアがあり、夜間は注意が必要
- 剥皮寮歴史街区の裏通り:人通りが少ない時間帯・場所には近づかない
万華エリア自体は魅力的な観光地であり、昼間・夕方の人通りが多い時間帯に観光する分には大きな問題はありません。
夜間に訪れる場合は人通りの多いメインストリートを歩き、裏道・人気のない路地には立ち入らないようにしてください。
台北駅周辺(地下街)
台北駅は台湾最大のターミナル駅で、MRT・台湾鉄道・高速鉄道・バスが集結する非常に混雑した場所です。
地下街(地下1〜3階)はショッピングエリアになっており、多くの人が行き交います。
混雑を利用したスリ・置き引きの報告があるため、バッグ・スマートフォンの管理には特に注意してください。
九份(ジウフェン)
「千と千尋の神隠し」のモデルとも言われる幻想的な景観で人気の観光スポット・九份は、特に夜間は細い坂道に大勢の観光客が集中します。
2025年以降、九份でのスリ被害が日本人旅行者から多数報告されており、日本台湾交流協会も注意喚起を行っています。
九份を訪れる際は、バッグを前に抱える・スマートフォンを出したまま歩かない・人混みの中では特に意識して貴重品を管理してください。
士林夜市・各地の夜市
士林夜市は台湾最大規模の夜市として有名ですが、多くの観光客が集まるため、スリのリスクが高い場所でもあります。
食べ歩き中は財布・スマートフォンをポケットに入れたまま放置しがちになるため、意識的に管理してください。
夜市全般に言えることですが、食べ物・飲み物の購入時に財布を取り出す際も周囲の状況に注意を払い、財布はすぐにバッグにしまうようにしてください。
高雄・三鳳中街周辺
台湾南部・高雄市の一部エリアでは夜間の一人歩きに注意が必要です。
高雄は全体的に治安が良い都市ですが、繁華街・歓楽街周辺の深夜の一人歩きは避けた方が安全です。
2025年12月の無差別傷害事件について
2025年12月に台北市内で無差別傷害事件が発生し、日本のメディアでも報道されました。
この事件について、現地の旅行ガイド・日本台湾交流協会の情報では「観光地の雰囲気に特に変化はなく、日本人観光客も増加傾向にある」とのことです。
実際、2025年12月の訪台日本人数は約17万2,000人で、事件前の11月より約1万人増加しており、2024年12月(約15万2,000人)と比較しても約2万人増加しています。
無差別犯罪は日本・欧米各国でも発生しており、台湾固有のリスクとして過剰に恐れる必要はありません。
ただし人混みの多い場所では周囲に注意を払うという基本的な行動は、どの国でも共通して必要な心がけです。
「台湾有事」は旅行の安全性に影響するか
「台湾有事」という言葉は2022年以降、日本のメディアで頻繁に取り上げられるようになりました。
中国と台湾の政治的・軍事的緊張を指す言葉ですが、2026年3月時点において台湾現地では一般市民が日常生活を通常通り送っており、旅行者が実感できる緊張感は特にありません。
日本外務省は台湾への危険情報を「レベル1(十分注意してください)」としており、渡航中止や退避を推奨する段階ではありません。
また2026年1月現在も台湾への渡航者数は増加傾向にあり、日本人旅行者の間でも台湾への関心・訪問意欲が高まっています。
台湾有事を巡る地政学的状況は引き続き注視が必要ですが、現時点での旅行安全性に直接的な影響は生じていません。
旅行前には外務省の海外安全ホームページで最新の危険情報を確認する習慣をつけてください。
女性ひとり旅の安全性
台湾は女性ひとり旅にも比較的適した国として知られています。
以下の理由から、アジアの中でも安心して女性が旅行できる環境が整っています。
- 深夜でも人通りが多い:台北・高雄の繁華街・MRT沿線エリアは夜遅くまで人通りがあり、孤立した状況になりにくい
- MRT・バスの整備が良い:公共交通機関が発達しており、夜間でも安全に移動できる手段が充実している
- 親切な市民が多い:困っている様子を見せると助けてくれる人が多く、道に迷っても安心感がある
- コンビニが24時間営業:どこにでもある24時間営業のコンビニが夜間の安心な拠点になる
ただし女性の旅行者も以下の点には注意が必要です。
- 夜間に万華エリア・裏通りを一人で歩かない
- タクシーに乗る際はUberや正規のイエローキャブを利用する。乗車前に行先を告げ、走行ルートをアプリで確認する
- 知らない人に食事・飲み物を勧められた場合は断る(薬物を入れられるリスクはゼロではない)
- 宿泊先は信頼できるホテル・ゲストハウスを利用し、鍵のかかりが確認できる部屋を選ぶ
旅行者が実践すべき安全対策まとめ
台湾旅行を安全に楽しむための具体的な対策を以下にまとめます。
貴重品の管理
- パスポート・多額の現金・クレジットカードをまとめて持ち歩かない。必要な分だけを財布に入れ、残りはホテルのセーフティボックスに保管する
- バッグは前抱えにし、ファスナーを必ず閉める
- スマートフォンを首から下げる際は絡め取りに注意。リストバンドやネックストラップを使う場合も歩行中は短く持つ
- 夜市・観光スポットでの食べ歩き中は特に注意。財布を取り出したら必ずバッグに戻す
移動・交通
- タクシーはUber・LINEタクシー・台湾の正規イエローキャブを利用し、乗車前にメーターの存在・行先を確認する
- 道路横断時は台湾が右側通行であることを意識して左右の確認を徹底する
- バイク・原付のレンタルは初心者には非推奨。交通量・交通マナーが日本と異なる
詐欺・トラブル対策
- 観光地で見知らぬ人に日本語で話しかけられ、案内・食事・お茶などを勧められた場合は丁寧に断る
- 「無料です」「サービスします」と言われた場合でも後から料金を請求されることがあるため、最初から断る
- 領収書・料金の提示を求める習慣をつける
緊急時の連絡先を把握しておく
万一のトラブルに備えて、以下の連絡先を携帯またはスマートフォンに保存しておきましょう。
- 警察:110
- 消防・救急:119
- 外国人観光ホットライン(24時間・日本語対応):0800-011-765
- 日本台湾交流協会 台北事務所:+886-2-2713-8000
海外旅行保険に加入する
台湾旅行では万一のトラブル・病気・事故に備えて、必ず海外旅行保険に加入してください。
台湾の医療機関は全体的に水準が高く、英語対応できる病院も多いですが、医療費は日本の健康保険が使えないため、保険なしでは高額の支払いが発生することがあります。
クレジットカードの付帯保険を利用する場合は、補償内容・免責事項を旅行前に確認してください。
台湾旅行中に地震・台風が発生した場合の対応
台湾は地震・台風が多い地域のため、旅行中にこれらの自然災害に遭遇する可能性があります。
地震が発生した場合
- 建物内では丈夫な机・テーブルの下に避難し、頭と体を守る
- ドア・窓から離れ、落下物に注意する
- エレベーターは使用せず、非常階段を使用して安全な場所へ避難する
- 揺れが収まったら、ホテルのスタッフや周囲の指示に従って行動する
台風接近・上陸の場合
- 台湾気象庁(中央気象署)の情報をリアルタイムで確認する
- 台風上陸前後は交通機関(MRT・バス・鉄道・飛行機)が運休する場合がある。航空会社・旅行会社に早めに問い合わせる
- 台風接近中・上陸中は屋外への外出を控え、ホテル・建物内にとどまる
よくある質問
Q. 台湾は日本より治安がいいですか?
単純な比較は難しいですが、暴力犯罪(殺人・強盗)の発生率は日本と台湾でほぼ同等か、台湾がやや少ない水準です。
一方で詐欺の発生件数は台湾の方が日本より多く、1人あたりの詐欺被害額は日本の約20倍という統計もあります。
「暴力的な犯罪」という意味では台湾の安全性は非常に高いですが、「詐欺・スリ・置き引き」という意味では日本よりも注意が必要です。
Q. 台湾旅行で最も危険な場所はどこですか?
台北市内では万華(ワンファ)地区・龍山寺周辺が最も注意が必要なエリアとして現地でも知られています。
ただし「危険」といっても、日本の一般的な都市に比べて極端に危険な場所ではなく、夜間の一人歩き・人通りの少ない路地への立ち入りを避けることで大きなリスクを回避できます。
Q. 台湾の夜市は夜でも安全ですか?
夜市は基本的に人通りが多く、夜間でも多くの旅行者が訪れる安全な観光スポットです。
ただし混雑しているエリアではスリに狙われるリスクがあるため、食べ歩き中の貴重品管理と荷物の前抱えを徹底してください。
Q. 一人旅・女性ひとり旅は安全ですか?
台湾はアジアの中でも一人旅・女性ひとり旅に適した国です。
深夜でも人通りがあるエリアが多く、コンビニ・公共交通機関が充実しているため、安全に移動できる環境が整っています。
万華などの一部エリアの夜間一人歩きを避けること・見知らぬ人からの誘いを断ること・タクシーは信頼できる手段を選ぶことを徹底すれば、ひとり旅も十分に楽しめます。
2026年最新まとめ
台湾の治安に関する2026年最新情報を以下に整理します。
- 台湾は世界平和度指数(2025年版)で163カ国中40位。アジアでも上位の安全性
- 日本外務省の危険情報は「レベル1(十分注意してください)」。渡航中止を勧告する段階ではない
- 暴力犯罪の発生率は日本と同等かそれ以下。スリ・詐欺・置き引きには要注意
- 日本人旅行者の窃盗被害は九份・永康街・中山駅周辺・各夜市で多発。日本台湾交流協会が注意喚起済み
- 万華地区・龍山寺周辺は台北で最も注意が必要なエリア。夜間の裏通りへの立ち入りは避ける
- 2025年12月の無差別傷害事件後も、訪台日本人数は増加傾向。観光地の雰囲気に大きな変化なし
- 台湾有事については2026年3月現在、渡航に直接影響する段階ではない
- 地震・台風のリスクは常に存在するため、旅行前に気象・災害情報を確認する習慣をつける
- 海外旅行保険への加入・緊急連絡先の把握が必須
台湾は丁寧な準備と基本的な注意を怠らなければ、非常に安全で楽しい旅行が可能な国です。
旅行前に最新の外務省海外安全情報・日本台湾交流協会の情報を確認し、現地では貴重品管理・移動手段の選択・詐欺への警戒を意識しながら、台湾旅行を存分に楽しんでください。