LINEが日本以上に生活に根付いている国:台湾のLINE事情と旅行・移住者が知っておくべき全知識を2026年最新版で解説
台湾に旅行・移住を検討している方の間で必ずといっていいほど浮かぶ疑問が「台湾でLINEは使えるの?」というものです。
結論から先にお伝えします。台湾でLINEは問題なく使えます。それどころか台湾はLINEが日本以上に生活に深く浸透している世界屈指の「LINE大国」です。2025年9月末時点のデータによれば、台湾のLINE月間アクティブユーザーは約2,200万人に達しており、これは台湾の総人口約2,330万人の約94%に相当します。
日本での月間アクティブユーザーが人口の約79%であることを考えると、台湾のLINE普及率は日本を大きく上回っており、LINEは台湾において「あって当たり前のインフラ」として社会全体に溶け込んでいます。
この記事では2026年3月時点の最新情報をもとに、台湾でのLINEの利用状況・台湾旅行中にLINEを快適に使うための通信環境の整え方・LINE Payの最新情報・台湾LINEならではの機能・旅行者が知っておくべき注意点まで、あらゆる角度から徹底解説します。
台湾でLINEが使える理由:SNS規制がない自由なネット環境
「LINEが使えるかどうか」という疑問が生まれるのには理由があります。中国本土では、LINEをはじめとするInstagram・Facebook・YouTube・Google・X(旧Twitter)などの主要なグローバルサービスへのアクセスが「グレートファイアウォール」と呼ばれる大規模なインターネット検閲システムによって遮断されています。
台湾は中国本土とは政治的に独立した政府(中華民国)が統治しており、インターネット規制の仕組みも中国本土とは全く異なります。台湾には中国本土のようなインターネット遮断システムは存在せず、グローバルなウェブサービスを原則自由に利用できます。
したがって台湾では以下のすべてのサービスが規制なしに利用できます。
- LINE(メッセージ・通話・スタンプ・タイムラインすべての機能)
- Facebook・Facebook Messenger
- YouTube
- Google(検索・Gmail・Google Maps・Google Driveなど)
- X(旧Twitter)
- TikTok
- Zoom・Microsoft Teams・Google Meet
台湾でインターネットに接続さえできれば、日本と全く同じようにLINEを使い続けることができます。日本にいる家族・友人にLINEでメッセージを送る・無料通話をする・スタンプを送る——これらはすべて台湾でも全く問題なく行えます。
台湾人のLINE利用実態:日本以上の「LINE生活」
2025年12月にLINEヤフー株式会社が発表した調査結果によると、台湾のLINE利用状況には日本と大きく異なる特徴がいくつかあります。
利用頻度・送信数
台湾のLINEユーザー1人当たりのトーク送信数は日本の約3倍に上ることが明らかになりました。台湾では友人・家族はもちろん、職場の同僚・ビジネスパートナーとのコミュニケーションにおいても、メール・電話よりもLINEが圧倒的に主流です。
特に台湾では仕事関係の相手とのやりとりにLINEを使用するユーザーの割合が日本の約1.7倍に達しており、「LINEは友人とのプライベートなコミュニケーションツール」という日本人の感覚とは異なり、台湾ではLINEがビジネスコミュニケーションの中心ツールとして機能しています。
機能の利用率の高さ
台湾のLINEユーザーは日本のユーザーに比べて、LINEの多様な機能の認知度・利用率が高いという結果も出ています。具体的には以下の機能を積極的に活用しています。
- グループ通話:家族・職場でのグループビデオ通話に広く活用
- アルバム機能:グループ内での写真・思い出の共有
- Keepメモ:メモ代わりのテキスト・ファイル保存
- ノート機能:グループ内での情報共有・議事録
- 位置情報の共有:待ち合わせや現在地の共有
- 投票機能:グループ内での予定調整・意見収集
企業・店舗の公式アカウント文化
台湾では企業・店舗・飲食チェーン・医療機関・学校・政府機関まで、あらゆる組織がLINEの公式アカウントを運営しており、ユーザーへの情報発信・予約受付・クーポン配信などに活用しています。
台湾旅行中に飲食店・ショッピングモール・観光スポットに行くと「LINE公式アカウントを友だち追加するとクーポンプレゼント」という案内をよく見かけます。日本でも企業のLINE公式アカウントは普及していますが、台湾ではその活用度がさらに高く、LINE経由のCRM(顧客管理)が台湾のビジネスの標準的な手法として確立されています。
LINE TODAYとニュース・情報収集
台湾ではLINEが単なるコミュニケーションアプリを超えた「スーパーアプリ(生活プラットフォーム)」として機能しています。
LINEのニュースサービス「LINE TODAY」の台湾ユーザーは2025年に1,800万人を超えており、台湾人がニュース・スポーツ・芸能・天気・地震情報などの情報を取得するメインプラットフォームのひとつとなっています。テレビのニュースを見るよりもLINE TODAYで最新情報をチェックするという台湾人が多いのが実態です。
台湾旅行中にLINEを快適に使うための通信環境の整え方
台湾でLINEを使うためには、もちろんインターネットに接続できる環境が必要です。旅行者にとっての主な通信手段と選択肢を解説します。
選択肢1:台湾現地SIMカード(最もコスパが良い)
台湾旅行中の通信手段として最もコストパフォーマンスが高いのが、台湾の現地SIMカードです。
台湾桃園国際空港・松山空港の到着ロビーには中華電信(Chunghwa Telecom)・台湾大哥大(Taiwan Mobile)・遠傳電信(FarEasTone)の3大キャリアのSIMカード販売カウンターが設置されており、到着直後にSIMカードを購入・挿入してすぐに使い始めることができます。
台湾現地SIMカードの価格目安は以下の通りです。
- 3日間(データ無制限):約300元(約1,500円)
- 5日間(データ無制限):約300元(約1,500円)
- 7日間(データ無制限):約500元(約2,500円)
- 30日間(データ無制限):約800〜1,000元(約4,000〜5,000円)
台湾の3大キャリアはいずれも4G・5Gの通信品質が高く、台北市内・主要観光地では快適な通信速度が確保されています。LINEのメッセージ・通話・スタンプのやりとりはデータ消費量が少ないため、容量制限のあるプランでも十分使いこなせます。
選択肢2:eSIM(日本から事前購入できる)
近年急速に普及しているeSIM(電子SIM)は、物理的なSIMカードを差し替える必要なく、QRコードをスキャンするだけでデータ通信が使えるようになる便利なサービスです。
日本出発前に台湾対応のeSIMを購入しておくことで、台湾到着と同時にデータ通信を開始できます。空港でSIMカードを購入する手間を省きたい方・SIMカードの差し替えが面倒な方に特に便利です。
台湾対応のeSIMは日本の各種サービス(IIJmio・Ahamo・Holafly・各旅行代理店)で販売されており、料金は物理SIMとほぼ同水準かやや高めです。
eSIMを使った台湾でのLINE利用は、データ通信を介して行うため基本的に問題なく使用できます。
選択肢3:日本キャリアの海外ローミング(手軽だが高コスト)
日本のスマートフォンのキャリア(docomo・SoftBank・au)の海外ローミングサービスを利用する方法もあります。
最近は「海外1日あたり980〜1,980円」程度の定額ローミングプランを多くのキャリアが提供しており、設定なしで海外でもデータ通信が使えます。LINEを含むすべてのアプリがそのまま使用できるシンプルな方法ですが、1週間以上の滞在になると現地SIMよりコスト高になります。
選択肢4:モバイルWi-Fiルーター(複数端末に向く)
複数のスマートフォン・タブレット・PCを同時接続したい方にはモバイルWi-Fiルーターのレンタルが選択肢になります。台湾対応のWi-Fiルーターは日本の各旅行会社・空港でレンタルできます。
ただし複数人での旅行で1台のルーターをシェアすることを除いては、1人での旅行なら現地SIMの方がコスパが良い場合がほとんどです。
台湾でLINEを使う際の具体的な活用シーン
日本にいる家族・友人との連絡
台湾滞在中に日本の家族・友人とLINEでやりとりすることは、通信環境さえあれば全く問題ありません。
テキストメッセージ・音声通話・ビデオ通話・スタンプ・画像・動画の送受信——これらすべてが台湾でも日本にいる時と同じように使えます。LINEの無料通話(VoIP通話)はインターネット経由のため、国際電話料金は一切かかりません。
台湾人との日常コミュニケーション
台湾では人口の約94%がLINEを利用しているため、台湾人と連絡先を交換する際も「LINEのID教えてください」または「QRコードスキャンしましょう」という流れが自然です。台湾人の知人・友人ができた場合、LINEが最も確実な連絡手段になります。
台湾現地の店舗・施設との連絡
台湾の飲食店・美容室・病院・旅行会社などはLINEで予約・問い合わせ受付を行っているケースが多いです。台湾のローカルな店舗に予約を入れる際、電話よりもLINEの方がスムーズに対応してもらえることもあります。
台湾旅行情報の収集
台湾の観光スポット・飲食店・交通機関がLINE公式アカウントを運営しており、クーポン・セール情報・最新情報を発信しています。台湾旅行中に気に入った店舗のLINE公式アカウントを友だち追加することで、次回訪問時のクーポンや限定情報を受け取ることができます。
緊急時の連絡・位置情報の共有
旅行中のトラブル(迷子・体調不良・予定変更など)の際も、LINEのメッセージ・通話・位置情報共有機能が役立ちます。同行者との位置情報のリアルタイム共有は台湾旅行中の安全確保にも有効です。
LINE Pay の台湾最新情報(2026年版)
LINE Payに関しては2025年以降に大きな変化があったため、最新の状況を正確に理解しておくことが重要です。
日本版LINE Payのサービス終了
日本の「LINE Pay(LINEヤフー株式会社・LINE Pay株式会社が提供する日本版のサービス)」は2025年4月30日をもってサービスを終了しました。これにより、日本の電話番号・口座で登録したLINE Payのアカウントは利用できなくなっています。
また、LINE Pay株式会社自体も2026年3月31日付で吸収合併により解散することが2025年12月に発表されています。
日本のLINE Payアカウントを使って台湾の店舗で支払う「クロスボーダー決済」サービスも、2025年4月をもって利用できなくなっています。台湾を旅行している日本人が「LINE Pay」のロゴのある台湾の店舗で日本のLINE Payを使おうとしても、現在は利用できません。
台湾版LINE Payは継続中
一方、台湾版のLINE Pay(台湾の電話番号・台湾の銀行口座で登録するアカウント)は2026年3月現在も引き続きサービスを提供しています。
台湾版LINE Payは台湾国内で非常に広く普及しており、コンビニ・飲食店・ドラッグストア・交通機関・各種サービスで利用できます。台湾の人口の大部分がLINEを使っていることもあり、LINEのウォレット機能との相性が良く、台湾人の日常的な決済手段として機能し続けています。
日本人旅行者は台湾でLINE Payを使えるか
結論として、2026年現在、日本人旅行者が台湾でLINE Payを使うことは基本的に困難です。
理由は以下の通りです。
- 日本版LINE Payはサービス終了済みのため利用不可
- 台湾版LINE Payへの登録・利用には台湾の電話番号・台湾の銀行口座の登録が必要であり、短期旅行者が手軽に利用できるサービスではない
台湾での決済手段としては、クレジットカード(VISA・Mastercard・JCBは台湾の多くの店舗で使用可能)・現金(台湾元)・悠遊カード(EasyCard:コンビニ・MRT・バスで利用可能)を組み合わせて利用することを推奨します。
台湾在住者・ワーキングホリデー利用者向け:台湾版LINE Pay
台湾に長期滞在・移住・ワーキングホリデーで滞在している方で、台湾の電話番号と台湾の銀行口座(一般的には中信銀行・台新銀行・玉山銀行などが外国人でも口座開設しやすい)を取得した場合、台湾版LINE Payへの登録・利用が可能です。
台湾版LINE Payが利用できると、LINE画面から直接QRコード決済・送金・チャージができるため、台湾での日常生活が非常に便利になります。台湾在住の日本人の多くが台湾版LINE Payを日常決済に活用しています。
台湾旅行でのLINE活用:旅行者が知っておくべき注意点
LINEの「電話番号」の表示と着信について
台湾の現地SIMカードを使う場合、スマートフォンに登録されているSIMカードの電話番号が台湾の番号に変わります。
LINEはインターネット経由のコミュニケーションサービスのため、SIMカードの電話番号が変わってもLINEアカウント・過去のトーク履歴・友だちリストは変わりません。日本のLINEアカウントのままで、台湾の番号のSIMカードを使いながらLINEの全機能を使い続けることができます。
ただし注意点として、LINEの「SMSによる認証」(ログアウト後に再ログインするときなどに必要になる場合がある)は、台湾のSIMを使っている場合、台湾の番号に送信されることになります。日本に帰国してSIMを日本のものに戻した後に再認証が必要になった際に、台湾のSIMカードが手元にないと認証SMSを受け取れない場合があります。旅行中に不用意にLINEをログアウトしないことを推奨します。
Wi-FiとLINE通話の品質
台湾のホテル・カフェ・ショッピングモール・空港などにはほぼ例外なく無料Wi-Fiが提供されており、Wi-Fi環境でLINEを使うことも容易です。ただし公共Wi-Fiは通信品質が不安定なケースもあるため、LINEの音声通話・ビデオ通話を安定して行いたい場合は現地SIMカード・eSIMのデータ通信を使う方が安定します。
台湾で気をつけたいLINEのプロフィール設定
台湾在住の日本人の一部から、「台湾でLINEを使っていると見知らぬ台湾人からフレンドリクエストが来ることがある」という声があります。
これはLINEの「ID検索」や「電話番号からの友だち追加」機能を通じてアクセスされるケースです。不審なフレンドリクエストへの対応策として、LINEの設定から「IDによる友だち追加を許可」をオフにする・「電話番号による検索を許可」をオフにするといった設定変更が有効です。
設定の変更方法は「LINEアプリ→設定→プライバシー管理」から行えます。
スタンプ・着せかえのダウンロード
台湾ではLINEスタンプのダウンロード・購入も日本と同様に行えます。台湾限定のLINEスタンプが存在し、台湾のキャラクター・アーティスト・企業のコラボスタンプが日本では入手できないユニークなデザインで販売されています。
台湾のスタンプショップは、LINEのストアで「地域:台湾」に切り替えることで閲覧可能です。台湾の人気キャラクター「LINE Friendsの台湾バージョン」や台湾の有名人・アニメとのコラボスタンプは台湾旅行の記念にもなります。
台湾でのLINE活用まとめ:旅行者向けチェックリスト
台湾旅行・移住・ワーキングホリデーに向けて、LINEに関するチェックリストをまとめます。
- 台湾ではLINEのすべての機能が規制なしで使える:メッセージ・無料通話・ビデオ通話・スタンプ・タイムライン・グループトークすべてOK
- 台湾のLINE月間アクティブユーザーは人口の約94%(約2,200万人):台湾は日本以上のLINE大国。台湾人とのコミュニケーションにLINEは最適
- 通信環境は台湾現地SIMカード・eSIMが最もコスパが良い:桃園空港到着ロビーで購入可能な現地SIM(5日間約300元〜)が手軽。日本からeSIMを事前購入する方法も便利
- 日本版LINE Payは2025年4月に終了:2026年現在、日本のLINE Payで台湾の店舗での支払いはできない。台湾での決済はクレジットカード・現金・悠遊カードを使う
- 台湾版LINE Payは継続中:台湾の電話番号・銀行口座を持つ長期滞在者は台湾版LINE Payへの登録・利用が可能。台湾在住の日本人の多くが活用している
- 旅行中はLINEをログアウトしない:SIMカードの変更時に再認証が必要になると、台湾SIMが手元にないと認証が完了しない場合がある
- プライバシー設定の見直しを推奨:「IDによる友だち追加を許可」「電話番号による検索を許可」の設定をオフにすることで不審なアクセスを防げる
- 台湾限定LINEスタンプはお土産にも:LINEストアの地域設定を「台湾」に切り替えることで台湾限定スタンプを購入できる。台湾旅行の記念・日本の友人へのデジタルお土産として喜ばれる
台湾とLINE:もはや社会インフラとしてのLINE
2026年現在の台湾において、LINEは単なるコミュニケーションアプリの枠を超えた「社会インフラ」です。
友人・家族との日常会話・ビジネスのやりとり・飲食店の予約・医療機関の予約・行政機関からのお知らせ・ニュースの取得・決済——台湾人の日常生活のほぼあらゆる場面にLINEが関わっています。91%の台湾ユーザーが「最も重要なSNSはLINEである」と答え、85%のユーザーが「友人と電話する際はLINEを使用する」と回答しているというデータがその実態を如実に表しています。
台湾を旅行する日本人にとって、LINEは「日本と変わらない使い勝手で使えるコミュニケーションツール」として旅行を強力にサポートしてくれます。通信環境をきちんと整えておけば、台湾旅行中のあらゆるコミュニケーションをLINEで完結させることができます。
台湾旅行の計画を立てる際は、ぜひ現地SIMカードまたはeSIMの準備を忘れずに行い、台湾でのLINE活用の準備を整えてから出発してください。